5000万の家を買える人の年収目安は?住宅ローン5000万はきついのかも調査

5000万の家を買える人の年収目安は?住宅ローン5000万はきついのかも調査

マイホーム購入を検討している方の中には、「5000万の家を買える年収ってどれくらいだろう」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。実際のところ、5000万円という金額は決して手の届かない金額ではありませんが、無理のない返済計画を立てることが何より大切になります。この記事では、5000万の家を買える人の年収から、実際の返済シミュレーション、そして返済を楽にするコツまで詳しく解説していきます。

目次

5000万の家を買える人の年収の目安

まず、多くの方が気になる年収の目安について見ていきましょう。

年収倍率から考える必要年収

住宅購入における年収倍率は、物件価格が年収の何倍にあたるかを示す重要な指標です。一般的に、無理のない住宅購入の年収倍率は5~7倍程度とされています。

実際の統計データを見ると、以下のような年収倍率になっています。

  • 注文住宅:7.0倍
  • 土地付き注文住宅:7.6倍
  • 建売住宅:6.6倍
  • マンション:7.2倍

この基準で考えると、5000万円の家を購入するには年収800万円~1000万円程度が目安となります。年収800万円の場合、年収倍率は約6.3倍となり、適正な範囲内に収まる計算です。

返済負担率から見た適正年収

年収倍率と同じく重要なのが返済負担率です。返済負担率とは、年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合のことで、一般的に20%以内が理想とされています。

年収700万円の場合、5000万円のローンを組むと返済負担率は約22%となり、やや高めになってしまいます。一方、年収800万円以上であれば20%以内に収まるため、より安心して返済を続けられるでしょう。

つまり、5000万円の住宅ローンを無理なく返済するには、年収800万円以上が現実的な目安といえます。

5000万円住宅ローンの返済シミュレーション

具体的な返済イメージを持つために、年収別の返済シミュレーションを見てみましょう。

年収800万円の場合

以下の条件でシミュレーションしてみます。

  • 物件価格:5000万円
  • 頭金:800万円
  • 借入額:4200万円
  • 金利:1.5%(固定金利)
  • 返済期間:35年

結果

  • 月々の返済額:約12.9万円
  • 年間返済額:約154.8万円
  • 返済負担率:19.3%
  • 総返済額:約5401万円

この場合、返済負担率が20%以内に収まっており、比較的安心できる水準です。

年収1000万円の場合

同じ条件で頭金なしのフルローンの場合を見てみましょう。

  • 物件価格:5000万円
  • 頭金:0円
  • 借入額:5000万円
  • 金利:1.5%(固定金利)
  • 返済期間:35年

結果

  • 月々の返済額:約15.3万円
  • 年間返済額:約183.6万円
  • 返済負担率:18.4%
  • 総返済額:約6430万円

年収1000万円であれば、頭金なしでも返済負担率を20%以内に抑えることができます。

住宅ローン5000万円はきついのか?

5000万円の住宅ローンが「きつい」かどうかは、年収や家計の状況によって大きく変わります。

きついと感じるケース

年収が700万円以下の場合、返済負担率が25%を超えてしまい、家計を圧迫する可能性が高くなります。特に以下のような状況では注意が必要です。

  • 子育て費用がかかる時期
  • 車のローンなど他の借り入れがある場合
  • 将来的な収入減が予想される場合

無理なく返済できるケース

一方で、以下の条件が揃えば5000万円のローンでも無理なく返済できるでしょう。

  • 年収800万円以上の安定した収入
  • 十分な頭金を用意できる
  • 家計管理がしっかりできている
  • 将来的な収入増が見込める

返済負担を抑える3つのポイント

5000万円の住宅ローンの返済を楽にするために、以下のポイントを押さえておきましょう。

1. 頭金をできるだけ多く用意する

頭金を多く用意することで、借入額を減らし月々の返済額を抑えることができます。一般的に物件価格の10~20%程度の頭金を用意するのが理想的とされています。

5000万円の物件であれば、500万円~1000万円程度の頭金があると、返済がグッと楽になります。

2. 世帯収入での申し込みを検討する

単独での年収が足りない場合は、夫婦の収入を合算してローンを組む方法があります。主な方法は以下の2つです。

ペアローン

  • 夫婦それぞれが住宅ローンを契約
  • 両方が団体信用生命保険に加入できる
  • 住宅ローン控除もそれぞれが利用可能

収入合算

  • 一人がメインの契約者となり、配偶者の収入を合算
  • 手続きが比較的簡単
  • 諸費用を抑えることができる

ただし、出産や転職などで収入が減るリスクも考慮して慎重に検討することが大切です。

3. 住宅ローン控除を活用する

住宅ローン控除は、年末時点のローン残高の0.7%を13年間にわたって所得税から控除できる制度です。5000万円のような高額なローンほど、その効果は大きくなります。

控除を受けるには初年度の確定申告が必要ですが、2年目以降は年末調整で手続きができるため、忘れずに活用しましょう。

注意すべきポイント

5000万円の住宅ローンを組む際には、以下の点にも注意が必要です。

完済時の年齢を考慮する

40代以上で住宅ローンを組む場合、完済時の年齢が70歳を超える可能性があります。年金生活に入ってからの返済は家計を圧迫するリスクが高いため、65歳までに完済できるよう返済期間を調整することをおすすめします。

諸費用も忘れずに

住宅購入には物件価格以外にも様々な費用がかかります。

  • 登記費用
  • 融資手数料
  • 火災保険料
  • 固定資産税

これらの諸費用は物件価格の6~10%程度かかるため、5000万円の物件であれば300万円~500万円程度を見込んでおく必要があります。

手元資金は残しておく

頭金や諸費用の支払いで貯金を使い切ってしまうのは危険です。病気や失業などの不測の事態に備えて、最低でも半年分の生活費は手元に残しておくようにしましょう。

まとめ

5000万の家を買える年収は800万円以上が現実的な目安となります。年収が足りない場合でも、頭金を多く用意したり世帯収入で申し込んだりすることで、購入の可能性は十分にあります。大切なのは、無理のない返済計画を立てることです。返済負担率を20%以内に抑え、将来のライフプランも考慮した上で、慎重に検討することをおすすめします。住宅ローンは長期間の返済となるため、金利タイプの選択や住宅ローン控除の活用なども含めて、総合的に判断することが成功への鍵となるでしょう。

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