裁判官という職業に対して、「責任が重い割には年収が低いのでは?」という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。実際のところ、裁判官の年収はどのくらいなのでしょうか。
今回は、裁判官の年収の実態や等級ごとの違い、そして裁判官になるために必要な資格について、わかりやすく解説していきます。これから法曹界を目指す方や、裁判官という仕事に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
裁判官の年収は本当に低いのか
裁判官の年収について語られるとき、「仕事の責任の重さに比べて低い」という声を耳にすることがあります。では、実際のところはどうなのでしょうか。
初年度から500万円超えの好待遇
司法修習を終えて裁判官に任命されると、判事補という立場からスタートします。初年度の裁判官の年収は、月額報酬や賞与、各種手当を合わせると500万円以上になります。これは民間企業の新卒者と比較すると、かなりの好待遇といえるでしょう。
月額報酬は初任給調整手当が加わることで約32万円となり、これに賞与や地域手当、住宅手当などが上乗せされます。特に東京勤務の場合、地域手当だけで月額報酬の20%が支給されるため、実質的な収入はさらに高くなります。
キャリアを重ねるごとに安定して上昇
裁判官の年収の大きな特徴は、安定した昇給が保障されている点です。任官から10年で判事に昇格すると、年収は800万円ほどになります。さらに約20年経過して判事4号に達すると、年収は1200万円を超えます。
40代半ばから50代前半で安定して1200万円以上の年収を得られる職業は、民間企業でもそれほど多くありません。この点を考慮すると、裁判官の年収が低いとは言い切れないでしょう。
弁護士と比較すると控えめな数字
ただし、同じ法曹三者である弁護士と比較すると、裁判官の年収は控えめに見えるかもしれません。開業弁護士の中には年収が数千万円、場合によっては1億円を超える方もいらっしゃいます。
しかし、弁護士には確実な昇給の保障はありませんし、収入が安定しているわけでもありません。裁判官の年収は、安定性という点において非常に優れているのです。
等級別に見る裁判官の年収と仕事
裁判官には細かく等級が定められており、それぞれに年収や役割が異なります。ここでは、各等級の特徴を見ていきましょう。
判事補(任官後10年未満)
判事補は裁判官としてのキャリアをスタートさせる立場です。月額報酬は約32万円から42万円で、年収は500万円から700万円程度になります。
判事補の特徴は、基本的に単独で裁判を担当できない点です。ただし、任官から5年が経過すると特例判事補として指名され、単独で事件を担当することが可能になります。この期間は、裁判官としての基礎を築く大切な時期といえます。
判事(任官後10年以上)
任官から10年が経過し、最高裁判所の審査を経て判事に任命されると、月額報酬は50万円を超えます。年収は800万円程度となり、生活にゆとりが生まれてくる段階です。
判事として経験を積み、判事4号まで昇格すると、月額報酬は82万円に達します。賞与や各種手当を含めると、年収は1200万円を超える水準です。この段階まで到達するのは任官から約20年後で、特別な事情がない限りは確実に昇給できる仕組みになっています。
高等裁判所長官
高等裁判所長官は、裁判官の中でも出世を果たした方だけが就ける役職です。月額報酬は約130万円から140万円で、年収は2000万円を超えます。この地位に到達できるのは、裁判官としての能力と実績が認められた一部の方だけです。
最高裁判所判事と長官
最高裁判所判事は14名で構成され、裁判官だけでなく弁護士や法学教授の中からも選ばれます。年収は約2300万円です。そして、裁判官として到達できる最高位である最高裁判所長官の年収は、約3000万円となっています。
裁判官になるために必要な資格と道のり
裁判官になるには、いくつもの高いハードルを越えなければなりません。その道のりを順を追って説明します。
まずは司法試験の受験資格を得る
裁判官になるための第一歩は、司法試験の受験資格を得ることです。この資格を得るには、法科大学院を修了するか、司法試験予備試験に合格する必要があります。
法科大学院は、法学部出身者であれば2年、それ以外の方は3年かけて法曹養成に特化した教育を受けます。一方、予備試験は年齢や学歴に関係なく受験できますが、合格率が非常に低い難関試験です。多くの方は法科大学院のコースを選択することになるでしょう。
難関の司法試験に挑戦
受験資格を得たら、いよいよ司法試験に挑戦します。司法試験は短答式試験と論文式試験で構成されており、憲法、民法、刑法などの科目を受験します。
この試験には5年間で5回までという受験制限があり、期限を過ぎると再び受験資格を取得し直さなければなりません。合格するには幅広い法律知識と、論理的思考力が求められます。
司法修習と二回試験を経て資格取得
司法試験に合格しても、すぐに裁判官になれるわけではありません。1年間の司法修習を受け、最後に司法修習生考試(通称「二回試験」)に合格する必要があります。
この修習期間中、裁判官、検察官、弁護士を目指す人が同じカリキュラムで学び、法律実務や職業倫理を身につけます。二回試験に合格してはじめて、裁判官になる資格を得ることができるのです。
裁判官への任命は最難関
司法修習を修了しても、裁判官になれるのは成績上位者のみです。司法修習生から裁判官に任命される割合はわずか約5%程度で、法曹三者の中でも最も狭き門といえます。
裁判官に求められるのは、法律知識だけではありません。中立的な立場で物事を判断する力、様々な人の立場を理解する思いやり、そして幅広い分野の知識を積極的に学ぶ姿勢が必要です。これらの資質を備えた優秀な方だけが、裁判官として社会に貢献する機会を得られます。
まとめ
裁判官の年収は、初年度から500万円を超え、キャリアを重ねることで1200万円以上の安定した収入が保障されています。弁護士のように最高年収が極めて高いわけではありませんが、安定性と待遇の良さという点では申し分ありません。
裁判官になるには、司法試験合格をはじめとする厳しい関門を突破しなければなりません。しかし、その先には人々の人生に深く関わり、社会正義の実現に貢献できるやりがいのある仕事が待っています。年収だけでなく、仕事の意義や適性も含めて、自分にとって最適な道を選んでいくことが大切でしょう。またタメになる情報は韓国のサイトでも紹介されていますので、ぜひあわせてご覧ください!
